PEOPLE
社会の安全を支える「見えないヒーロー」たち
日本工業検査の若きリーダーが語る仕事の魅力
日本工業検査 林 隼輔
私たちの暮らしは、目に見えないところで多くの人々に支えられています。
工場やプラントの安全もそのひとつ。もし、工場の配管に異変が起きたら、社会全体に大きな影響を及ぼしかねません。
今回は、日本工業検査で、社会の安全を最前線で守る若きリーダー、林さんにお話しを伺いました。
日々の現場での挑戦、チームを率いる責任、そして未来への展望。その一つひとつに、確かな使命感が息づいています。
「見えない危険」から社会を守る!若き検査員の挑戦
皆さんは、工場内の配管が「錆びる」ことで、どれほどの危険が潜んでいるかご存じでしょうか?
林さんが担当するのは、まさにその「見えない危険」を見つけ出し、未然に防ぐ仕事です。
「今、私が主に担当しているのは、工場内配管の腐食検査です。水道管の工場バージョンをイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。配管が錆びて朽ちていくと、最終的には穴が開いてしまいます。中にガソリンのような危険な液体が流れていることも多く、もし穴が開けば大惨事につながりかねません。それを防ぐのが私たちの使命です。」
検査はまず「目視」から始まります。
高い場所にある配管は、棒の先にカメラをつけたポールカメラを駆使してチェック。
まるで歯医者さんが虫歯がないか検診するように、異常がありそうな箇所をリストアップしていきます。

「目視検査で怪しい場所を見つけたら、お客様に報告し、さらに詳細な『非破壊検査』を行います。私のチームでは、超音波を使って配管の板厚を測り、どれくらい腐食が進んでいるかを測定します。あまりにも危険で、触ると穴が開きそうな配管は、放射線を使った検査に回すこともあります。この危険箇所の見極めは、経験がものをいう職人技ですね。」
26歳という若さで、すでにチームを率いる監督として活躍する林さん。彼の仕事は、まさに社会のインフラを「縁の下の力持ち」として支える、重要な役割を担っています。
経験が光る「職人技」とチームで挑む大規模プロジェクト
林さんは大学で機械工学を専攻し、当初は航空機の整備士を目指していました。
しかし「社会の安全を支える、表には出ないけれど欠かせない仕事がしたい」との思いから、日本工業検査へ入社。非破壊検査の知識は学生時代から培われていました。
しかし、現場は常に挑戦の連続です。
「配管を追いかける作業は、慣れるまで本当に大変でした。図面と現場を行き来しながら、隠れた配管を探し出します。装置の裏や床板の下を通っていることもあって、カメラや鏡を使って確認することもあります。」
特に印象的だったのは、昨年担当した大規模な検査プロジェクト。約3000枚の図面を確認し、記録をまとめるという膨大な作業を、8名のチームでやり遂げました。
「多くのプラントは50年以上使われているものも多く、錆びているのが当たり前。だからこそ、一つも見落とさずことが大切です。大変な仕事ですが、ひどい腐食を見つけた時は『見つけたぞ!』という達成感がありますね。重大な事故を防げたと思うと、本当に嬉しいですね。」
初めて監督として現場に出た時は、そのスケールの大きさに圧倒されたという林さん。しかし、2年後に同じ現場を任された時には、「こんなに小さかったのか」と感じたそうです。それは、経験を重ねたことで視野が広がり、仕事への自信が増した証でした。
未来を担うリーダーへ!
「縁の下の力持ち」が描くキャリアパス
林さんが監督を志願したのは、「全体の流れを見て、お客様とのやり取りを理解したい」という思いからでした。
現在はチームをまとめる立場として、後輩や作業員への指示の出し方にも気を配ります。
「ただ"やってきて"と伝えるのではなく、"こういう理由だから、ここに気をつけて"と一言添えるようにしています。お客様からの要望に的確に応えるために、慎重かつ確実に仕事を進めることを心がけています。」
林さんの目標は、川崎営業所の所長である田中所長のようなリーダーになること。
「万が一のトラブルが起きた時でも、どっしりと後ろで支えてくれる安心感があるんです。」
深く尊敬する上司のように、任せるけれどもしっかりとサポートする、そんなリーダー像を目指しているのです。
「私たちの仕事は、一人では決してできない仕事です。しかし、この日常社会を何事もなく不自由なく暮らしていく上で、絶対に必要不可欠な仕事だと信じています。倉庫や工場の安全な作業も、非破壊検査があるからこそ成り立っている。そうした自負と誇りを持って、これからも事故を起こさないよう、日々努力し続けていきます。」
林さんの言葉からは、若きリーダーとしての責任感と、社会を支える仕事への熱い思いが伝わってきます。目立たないけれど、私たちの安全な暮らしを支える「見えないヒーロー」たちの存在。彼らの挑戦は、これからも続いていきます。